訪問販売来たる

去る4月27日に、訪問販売が来た。その一部始終。

その日午前中、宅配便の荷物を待っていた。すると、呼び鈴がなったので、 キタ━(゜∀゜)━!! かと思い、ドアを開けたら、見慣れぬ茶髪のオニイサン(20代系)が立っている。 補足すると、うちの玄関にはインターホンはない。で、そのオニイサンだが、 いきなり繰り出してきた。

訪問員「あ、どうもこんにちは」
まみず「あ、どうも」
「学生さんですか?」
(いきなりなんだこいつは)
「あ、はい」
「あっ、会津大学の」
「ええ、まあ」
「おいくつですか?」
(そんなことまで聞くか普通)
サバ読んで「ああ、20ですけど」
「あ、ホントですか、僕と同じですね」
(激しく調子合わせっぽい。「30」と言っても同じ反応をするだろうか)
「え〜と、出身はどちらですか?」
(ヽ( ゜д゜)ノ そんなこと関係ないだろうYO!)
「あー、新潟ですが」(この辺からかなり素っ気なくなる)
「ああ、そうなんですか!僕もよく行くんですよ」
(それはそれは遠いところへご苦労様なことです。 m(_ _)m)
「あのー、商店街ありますよね、お寺があって、海の近く」
おそらく新潟市のことを言っているようだが、うちの実家は市内ではないので、よく知らない。
「あー、ちょ〜っとわからないですが」
「あ、そうですか」
「それでですね、今日はお布団の丸洗いのサービスのご紹介に来たんですよ」
(やはり商談キタ━(゜∀゜)━ッ!!!)
茶髪をよこすとは、まことに肝の据わった会社ではある。
「このチラシ入ってたと思うんですけど、見たことあります?」
といって、ヨレヨレになってちぎれかかったチラシを取り出してみせる。しかし、それに見覚えはない。
「え〜っと、いや、入ってないみたいですが」
「え、おかしいなぁ。このあたりで配ったはずなんですけど。そうですか」
「ええ」
「あのですね、いま丸洗いサービス半額でご提供させていただいてるんですよ」
(それはまたずいぶんとお安くなっておりますね)
「そうなんですか」
「ご用の際にはご連絡いただければ、受け取りに上がります」
「あそうですか」
「今半額券配ってますので、2枚持ってきますのでちょっと待っててください」
「はあ」

そう言うと、茶髪のオニイサン(20代系)は去っていった。
しばらくすると、別のオジサン(30代後半系)が来た。

別のオジサン「どーもこんにちは」
「あ、どうも」
「えーっとですね、ちょっとお布団を見せてもらいたいんですが」
「そうなんですか。あーじゃあ今持ってき……」
「上がらせてもらいますね」
(ヽ( ゜д゜)ノ オイオイ、住居不法侵入かよ!)
「あ。」
(しょうがねえなまったく)
「えーっとどちらでしょう」
「この上なんですけど」
この部屋にはロフトがあり、布団はそこに置いてある。そこに通じるはしごを下ろす。 補足すると、はしごはかなり細く、きしむ。高低差もかなりある。慣れなければ登るのも怖々である。 この販売員も例外ではない。
「これはちょっと危険じゃないですか?」
「あーそうですかね」
(いきなり上がり込むあなたのほうが危険ですが)
布団を見つけたらしい。そこで下を見下ろして驚愕の一言。
「あ〜〜、これマットカビちゃってますねぇ
(゜Д゜) ハア?
この一言により、この販売員の信用性は無に帰した。
「これちゃんと干してますかぁ?」
このあたりから若干高圧的になる。偽りを口にして語気が荒くなっているのか。
「いや、前は日当たり悪いところだったんで」
「ああ、越してきたばかりですか」
「これぇこのままにしておくとフローリングもカビちゃいますよ」
(もう何言っても驚きません。じゃんじゃん言ってください)
「あーそうですか」
そこで掛け布団をごそごそいじり始める。
「すいません、なにか尖ったものありませんか?
( (゜Д゜) ハア? 尖ったものでナニを? もしかして破る気では)
足下のドライバーを隠しながら「え〜と……ちょっとないですね」
「あ、大丈夫です、とれました
(え、とれました? ヽ( ゜д゜)ノ ナニを取ったんだYO!)
なにやら白っぽいものを手にしている。
「ほら、綿が死んじゃってるんですよ。分かります?」
(いや全く分かりませんが)
「あーそうですか」
「一人暮らしですか?」
「あーそうですが」
「一人暮らしの方ってどうしてもお布団敷きっぱなしになっちゃうんですよね」
「大人でも気管支病になっちゃうって、ご存じですか?」
「いや、知らないですが」
「ところで、干さなくてもいい布団って知ってますか?
( (゜∀゜ ) それはハツミミだ。そんなもんがあるんですか)
「いや、知らないですが」
「度々交換してこちらで丸洗いするんですよ」
「あのー、今って布団処分するのにお金かかるのって知ってますか?
(そんなことはないと思うが。この方の地元の話?)
「いや、知らないですが」
「でも今だったら、このお布団高く買い取りますよ」
(え、綿死んでるのに高価買取ですか? その後何に使われるんですか?この布団は
「あーそうですか」
「うーん、月に1,000円か2,000円って出ないですかねぇ?
(は? 「出ますか?」とは? 「払えますか?」という意味ですか?
「え、どういうことですか?」
「月々1,000円か2,000円くらいで干さなくてもいいお布団をお使いいただけるんですが」
「ああそうなんですか」
「とりあえず降りますね」
おっかなびっくりはしごを降りてくる
降りてくるときに、透明書類ケースに入った訪問販売員証とおぼしきものが見える。一応ソレナリのギョーシャらしい。
さらに、社名入りの作業服を着ている。社名は「B」で始まる3文字だったが、失念。
そして先ほどの、謎の綿を見せて言う。
「ほら、こんな状態になっちゃってるんですよ。もう死んじゃってるんですね」
綿は引き締まってぼろぼろといった感じである。
「ああ、じゃとりあえず検討してみます」
「でもすぐ決めていただいた方がいいと思いますよ」
(そりゃあなたからすればすぐ決めてもらった方がいいですよね)
「学生さんですか?」
「ええ、まあ」
「このあたりのまわりの方はほとんど即決していただいたんですよ」
( Σ(゜д゜ )!!! そんなわけないと思いますが) 「いややっぱり今日すぐには無理です」
「ん〜だめですか?」
「はい。無理です
「そうですか。でも早くなんとかしないとだめですよ」
「あーそうですか」
といってあきらめたのか、ろくに挨拶もせず去っていった。
その後布団を調べると、特に破いた形跡はない。おそらく綿は最初から用意してあったものだろう。 まあウジを仕込む悪徳業者よりは幾ばくかマシであるが。

あれ、半額券(2枚)はくれないんですか? (゜∀゜ )

追記:2003/10/04 (土)
再度到来。今度は腰の低いオジサンであった。
断ったら普通に帰っていった。
ちなみに社名は「I」から始まる3文字でした。